さのさ節 抜粋・順不同

今しばし 文もよこすな便りもするな 僕の勉強の邪魔になる
晴れて卒業のね 暁には 天下晴れての僕の妻 さのさと

それだから 僕が忠告したではないか 芸者の親切 雪駄の裏金
金のあるときゃね ちやほやと 金がなくなりゃ切れたがる さのさと

それは嘘よ 今の芸者は昔と違う 金があろうとなかろうと
ちょっとやそっとじゃね 切れやせぬ 共に白髪の生えるまで さのさと

あら嫌だ そんな所にお手手を入れて 入れたお手手が臭くなる
入れて抜いてもね 入れたがる ほんに貴方は好きな人 さのさと

あらまあできた 今日の祭りの宮出しに 二人によく似た男の子
嫁に似たならね 天才児 僕に似たなら屋台担き さのさと

恋結び 蝶よ花よと育てた娘 今日は他人の嫁に行く
名残惜しさにね 見送らぬ 今度来るときゃ孫連れて さのさと

この世はね 億万長者の嫁よりも 好いた貴方の傍がよい
手鍋提げてもね いとやせぬ 好いた同士で暮らしたい さのさと

ほのぼのと 風が差し込むあばら家も なんの辛かろ 共苦労
好いて好かれてね 暮らすなら 夢に黄金の花が咲く さのさと

あの花は 粋な花だよ他所の花 あの花 気ままに咲くならば
一枝折りてね 床に挿してね あの花散るまで眺めたい さのさと